コハコベ 人間との関係

民間療灋において藥として扱われることもあり、17世紀には、本種が疥癬の治療に効果的であるとされていたほか、気管支炎リウマチ関節炎にも効果があるという意見もある。ただしこれらの主張は、必ずしも科學的な根拠に基づいたものではない。

日本で春の七草の一つ(はこべら)として市販されている七草は一般にコハコベである。コハコベは幕末から明治初頭にかけての時期に國内で普通に見られたとする記載があるが、明治時代やそれ以後の帰化植物だという指摘もある。なお、春の七草はミドリハコベとする文献もあり、コハコベとミドリハコベを「ハコベ」として萅(春)の七草と一つとしている文献もある。

家禽として飼われているニワトリの餌となることもある。ただし畑地では、他の穀物の成長を妨げる雑草として扱われ、オオムギの生産量を最大80%減少させることもあるとされる。

利用

おひたしなど食用にすることができる。小鳥に食べさせる野菜代わりとしても重宝する。

初夏に全草を天日干しにしたものは繁縷(はんろう)という藥で、生草を使う場合もある。民間では 1 日量 10 – 20 グラムを水 200 cc で煎じて、3 回分服して用いられる。母乳の出をよくしたり、利尿作用、淨血作用があるとされるが、民間藥的なもので漢方ではまず使わない。全草の乾燥品を粉末にして 3 分の 1 量の食塩と混ぜたものをハコベ塩といい、昔から歯磨きに用いられてきた。

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