心理学の地平

『人間性の心理学』のマズローは、人間に自己実現と自我超越の路を拓いた。

  そこで、更に精神文明再興の今日的課題を踏まえ
その五つのいずれの段階『1.生理的  2.安全  3.社会的  4.尊厳  5.自己実現』においても、生理的欲求の真理と理想が基本としても頂天としても存在していなければ、人間本来の豊饒なる進化・発展は望めない。特に近代化した社会において。

人間の靈性の豊饒への三要素

    1. 衣食住の真理と理想が基本と頂天であること。
2. 愛と性の在り方が超生理的、超有機的であると同時に、『依存と自立の完全な調和を』自動制御するものであること。
3. 水と大気 土壌と海洋が清浄で生物多様性を発展させる力を回復すること。

   この三要素が必要かつ充分な条件です。これが五段階すべてにも不可欠なものなのです。

   そして、マズローが6段階目として挙げた、精神文明の中心であり真髄である『自己超越(自我超越)』の段階では、近代化に因って崩壊した真理と理想の神髄たる靈性の復興を果たすためには、特にこの三要素が整うことが基本要件なのです。

    それは丁度 人体が細胞・臓器・器官が各個人として一人ひとり各自 自律しながら全体として人生を謳歌するという目的に向かって支え合い活かし合いながら寄与する。この際 絶妙なバランスで繊細 精巧なメカニズムが、生命の源泉たる水のほんの僅かな汚濁も完全な調和の妨げとなってしまいます。

   近代化のすべてを奉還し、近代化に因って見捨てられ冒瀆 廃棄された智恵 技術 呪術 魔術の再発見と再興です。
   更に、近代化の根っ子は農耕と牧畜にまで繋がっています。

日本で言うなら縄文から弥生への『堕落』と言うことになります。

   縄文では、山・森・林・里山のガーデニングと呪術・魔術など靈性力(智恵)技術に拠って自然 天然に水・大気・土壌・海洋の豊饒を更に発展 進化させる意識と行動が永遠にすべての瞬間で営まれ継続されるこです。

   ユーラシアでいえば、ヒマラヤとアルプスに集約され、南アメリカには巨大な里山のガーデニングの集積アマゾンがあり、この三地点だけで全地球人類の精神文明の『基本収入と社会貢献事業』が永遠に賄われます。

99%の野生の植物の衣食住への活用と、80億の自己が人体の細胞・器官・臓器として機能し、地球人類全員と全宇宙が『幸せ・健やか』をひとり一人の人生と共に一体で満喫する謳歌する 樂しむだけです。

  ただ存在することの中に幸せ・健やかが在るのです。

ジークムント・フロイトが基本を整えた心理学(社会心理学)。
その弟子カール・ユングによって精神世界と連結し、
アルフレッド・アドラーは、個性を生かしながら人間関係をシンプルに、自らカストマイズする方法を提示。
そして、ケン・ウイルバーが『トランス・パーソナル心理学』(自己超越心理学)の道筋を拓いた。

  心理学者も、それぞれの個性が生かし合うことが、精神文明の樹立に貢献することを示しています。

   また、ルドルフ・シュタイナーは、近代を縄文に直結する靈性の存在をコミュニティとして現実化している。
  これについては、精神文明の建設に当たって、具体的本質的に活用したいものです。

参照

マズローの欲求5段階説
人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされる。

第一階層の「生理的欲求」は、生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、飲みたい、寝たいなど)。この欲求がある程度満たされると次の階層「安全欲求」を求めるようになります。
第二階層の「安全欲求」には、危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康など)という欲求が含まれます。
この「安全欲求」が満たされると、次の階層である「社会的欲求(帰属欲求)」(集団に属したり、仲間が欲しくなったり)を求めるようにます。この欲求が満たされない時、人は孤独感や社会的不安を感じやすくなると言われます。
ここまでの欲求は、外的に満たされたいという思いから出てくる欲求(低次の欲求)で、これ以降は内的な心を満たしたいという欲求(高次の欲求)に変わります。
「社会的欲求」の次に芽生える欲求は、第四階層である「尊厳欲求(承認欲求)」(他者から認められたい、尊敬されたい)です。
そしてその「尊厳欲求」が満たされると、最後に「自己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなど)が生まれます。
※ちなみに、マズローは晩年、5段階の欲求階層の上に、さらにもう一つの段階があると発表しました。それは「自己超越」という段階。このレベルに達している人は人口の2%ほどとのこと。
「目的の遂行・達成『だけ』を純粋に求める」という領域で、見返りも求めずエゴもなく、自我を忘れてただ目的のみに没頭し、何かの課題や使命、職業や大切な仕事に貢献している状態だといいます。

アブハム・マズロー
アメリカの心理学は者
1908年4月1日ー1970年6月8日
人間の自己実現を研究対象とする「人間性心理学」の最も重要な生みの親とされている。欲求の5段階説(欲求のピラミッド)を主張したことで知られる。

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